
一時の起債ラッシュがようやく収まり、みなさんGWに向けて次なる投資戦略を練っていることかと思います。三菱UFJ劣後債やRBSステップアップ債も早期償還が決まり、皆さん現金を持て余しているでしょうし。
ところで、最近個人向け社債というものを知った、個人向け社債に投資したいんだけどどうしたらいいのか分からないという人のために、ゴールデンウィーク中にしておくといいことを書いておきます。
1.口座開設
個人向け社債は、販売する証券会社に口座がないと購入することは出来ません。面倒でも野村、日興、大和、三菱、みずほの各証券会社には口座を開設しておきましょう。
また、ネット証券からも個人向け社債は発売されます。以下のネット証券の口座も持っておきましょう。
1.
SBI証券
人気No.1のSBI債はここでしか買えません。今後も継続的に発行してくる可能性が高く、SBI債以外の社債も販売するので開設必須。
2.
マネックス証券
最近起債がありませんが、ネット証券の個人向け社債はここがパイオニア。過去の実績もあるしそのうちSBIに追随してネットでの個人向け社債販売を増やしてくると思われます。
3.
楽天証券
それほど起債が多いわけではないのですが、地方の証券会社が販売する個人向け社債を委託の形で販売することがあり、油断が出来ません。
2.資金の確保
個人向け社債は基本的に100万円単位での取引が普通です。SBI債など一部10万円単位や1万円単位のものもありますが、ある程度まとまったお金を一気に投資する必要があります。つまり、各証券会社にMMFの形で置いておくのは、利回りはともかくスピードや面倒くささの観点で決して得策とは言えません。新生銀行や住信SBIネット銀行等、振込手数料が無料の銀行に資金をプールしておいて社債が出た時にワンクリックで各証券会社に振り込みというのが楽です。
3.個人向け社債の理解
個人向け社債は、過去にデフォルトした事例は数えるほどしかなく、非常に安全性の高い投資です。それだけに、個人向け社債もどきのような商品が多数出ており、各種証券会社も手数料欲しさにそういう商品を必死で販売しようとしています。例えば、マネックス証券から出ているこの商品
ドイツ銀行 早期償還条項付 日経平均株価連動社債
一見するとドイツ銀行という非常に健全性の高い銀行の社債に見えます。しかし、よくよく読んでみると、「日経平均株価が25%以上下がった場合、日経平均が下がった分だけ元金が減額されて償還される」という条項が入っています。さらに「日経平均が5%以上上がった場合は元金をさっさと返す」という条項もあります。こういう社債を仕組み債と言い、ブログ主はこういう社債が大嫌いです。
この社債に付いている条項は、「オプション取引の売り」と言われ、普通であればそこそこ安定して利益が出るものの、何かあれば一気に全てが吹き飛ぶという代物で、AIJ投資顧問もこれで失敗し、2000億円の年金を溶かしました。取り扱いにはきわめて慎重になるべき劇物で、社債で安定運用を目指す人に売っていいものではありません。shasaiwatchはこういう売り方のことを「オプションに社債を付けて売る」と呼んでおり、不誠実な金融商品の代表と思っています。
何の条項もついていない普通の社債を買いたいものです。当ブログでは基本的に、普通の社債についての記事を取り扱っており、仕組み債の記事は書いておりませんので、当ブログをお気に入りに入れていただき、時々チェックしていただければ、これほど幸いなことはありません。
つらつらと書いて来ましたが、口座開設と当ブログのチェックだけで投資をしている人も多いので、まずはそこから始めてみませんか?あと、低リスクとはいえ投資は自己責任。当ブログは投資判断に責任は持ちませんので、あしからず。
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