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ソフトバンクが外債の条件変更を要求!投資家への影響は?

ソフトバンクグループが既発の外貨建て社債について、条件変更を要求してきました。その結果、日本国内の個人投資家に対しても「外貨建てソフトバンクグループ社債担保リパッケージ債」について条件変更への同意要求(エクスチェンジ・オファー)が来ているようです。これについて解説いたします。

1.なぜ条件変更を要求?
最終目的は、ソフトバンク(ソフトバンクグループの携帯子会社)の上場審査を通りやすくするためです。ソフトバンクグループ(中核の持株会社)の社債はほぼ全て、携帯子会社であるソフトバンクが保証しているのですが、上場審査にあたって他社の債務保証をしているとか、自社の借入を代表者が個人保証しているとか、保証が絡むと上場審査が面倒くさくなります。

そのため、小規模のIPOだとこれまで銀行から借りていた資金に代表者が個人保証しているのを外さなければならないだとか、そういう手続きが発生するのですが、こうした上場の手続きの中でソフトバンクグループが発行している社債の保証をソフトバンクがやめたい、という申し出で行われるものです。

2.条件変更の内容は何?
2022年~2027年に満期が来るソフトバンクの外貨建て社債を、2028年償還の外貨建て社債に交換する、という内容です。交換する社債は、米ドル建てのものは交換すると金利が同じか上がります(6%になる)が、ユーロ建てのものは金利が下がり(4.625%)ます。

また、同意した社債保有者には、額面の1%が同意手数料としてもらえます。

3.投資家はどうするべき?
shasaiwatchは今回のエクスチェンジ・オファー対象の社債を保有しておりませんが、これによってソフトバンクグループの財務に与える影響を考えます。交換が成立した場合、債務保証は当初はついているもののやがて外され、ソフトバンクが上場します。この時、ソフトバンクグループが保有するソフトバンク株式が流動化されるため、ソフトバンクの財務内容は改善するものと見られ、基本的には社債投資家にとってよいものだと考えております。

問題は、満期が延びることです。最大で6年ほど満期が延びるので、中途売却を考えない場合投資家にとっては不利とも言えます。もちろん、金利は上がるのですが、ユーロ建ての方は金利が下がるため、満期は延びるわ金利は下がるわでいいことはありません。

また、財務が改善するとはいっても、どうせ孫正義のことなので、流動化した資産は何かの投資に充てることは確実で、それによってソフトバンクグループが成長するとしても、社債投資家にとってはソフトバンクグループへの投資の満期が遠くなるというのは胃が痛む日々であることには変わりありません。

また、上場に向け動くということを発表したということは、それが既定路線になっている、ということも意味します。今回もしも否決された場合、ソフトバンクグループにとっては子会社上場へ道のりが遠のくことを意味しますので、条件を良くしたりして何が何でも上場を目指すと考えます。新規に起債して即時償還という手もあり得るでしょう。

また、大口投資家が存在した場合、大口の意向で事実上全てが決まってしまうため、大口が口説き落とされていた場合には小口が賛成しようが反対しようが結局同じ、ということになりかねません。ブルームバーグによると今回の債券の価格が上がっている、とのことなので、市場は賛成多数で可決を予想しているか、賛成票を投じて1%の手数料を貰い、売却することを狙っている人が多い、ということが予想されます。

ここまで書いていて気付いたのですが、そもそも日本国内ではオファーは行われない、とのことなので国内の社債投資家がこれに参加できるのかどうかも分かりません。個人的には、格付けは投機的といえども財務内容大幅改善の見通しもあり、手数料ももらえるので賛成しておいていいんじゃない、と思います。

繰り返しますが、今回shasaiwatchは本件社債を保有していません。判断は自己責任でお願いします。

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