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ソフトバンクグループが個人向け社債発行!

ソフトバンクグループが個人向け社債を発行することが分かりました。
ソースはEDINET

発行要項
償還期限:6年
金利条件:1.64%
発行総額:5000億円
社債額面:100万円
募集期間:平成31年4月12日~平成31年4月25日
格付け:A-

だいぶ遅れましたが、ソフトバンク債の解説です。昼は仕事しつつ、深夜の高速バスで東京大阪間を行き来したり、それが祟って体調を崩したり、ソフバン債よりもジャンキーな人生を送っているshasaiwatchです。

さて、ジャンキーという言葉が出ましたが、ソフトバンク債は、今回、A-の格付けを取得しておりジャンク債ではありません。ただし、これはJCRが格付けしたものであり、ムーディーズやスタンダード&プアーズはソフトバンクグループをジャンク級(投資不適格級)に格付けしています。JCRは日本企業に対する格付けが甘いので注意しなければなりません。

しかし、今回我々社債投資家の関心は別のところにあります。ソフトバンクが長期的に倒産しようとしまいと、この社債が元利とも無事償還されればよいのです。というわけで、ソフトバンクの2018年12月第3四半期の経営成績を見ていくことにしましょう。

決算の概要(第3四半期)は、売上高7.2兆円、営業キャッシュフロー9000億円、投資キャッシュフロー▲2.1兆円、財務キャッシュフロー3.3兆円と相変わらずイッちゃってるキャッシュフローです。そしてバランスシートはというと、何と有利子負債17兆円、その他の負債を含めた負債総額は27兆円に達しました。ちなみに、リーマンブラザーズ破綻時の負債総額は65兆円、原発事故の時の東京電力の負債総額が12兆円ですので、何かあった時の衝撃は、東京電力を超え、リーマンブラザーズの半分程度です。

逝ったが最後、金融恐慌を引き起こすクラスにまで膨張したソフトバンクですが、これが果たして6年後まで生き残れるのか、さらに見ていく事とします。

何と言っても良い点として真っ先に挙げられるのは、流動比率は現在100%を超えていることです。これは、当面1年間に支払わなければならない負債を、現在手元にある流動資産で賄えるということで、特にソフトバンクグループの場合、現預金で1年以内に償還すべき有利子負債が償還可能であるということが、当社の安全性を裏付けています。とりあえず1年間は潰れることはないでしょう、ということです。

一方、大きな問題点として挙げられるところもあります。ソフトバンクグループは本業での利益が乏しく、3四半期で1.5兆円に及ぶ純利益を計上しているものの、投資やデリバティブに関連する利益が大半です。しかも、FVTPL(損益計算書を通じた公正な価値)によって投資の価値を計算しているため、もしも投資先がうまくいかなくなってきた場合、一気にソフトバンクグループの損益計算書は悪化し、さらにバランスシートも猛烈な勢いで毀損するという、非常にリスクの高い財務構成になっています。

本業での利益が乏しいとはいえ、減価償却費が年間1.5兆円ほどあり、これは利益とは別にキャッシュフローになるものです。世界経済が逆回転を起こし、ソフトバンクグループの投資が大きく毀損した場合でも、本業でのキャッシュフローは存在しているので、ギリギリ有利子負債を償還できる水準にある、というのがshasaiwatchの見方です。

また、有利子負債規模がこのクラスになってくると、「大きすぎて潰せない」問題が発生します。ソフトバンクグループの負債水準はもはやそれ自体が世界経済を破壊しかねない大きさになってきており、もしも倒産に至った場合、金融収縮を懸念せざるを得ないと考えられます。そうなった場合、ソフトバンクグループに対し銀行支援、場合によっては政府支援が入ることも想定されます。こうしたことを考慮に入れると、今回の個人向け社債に限って言えば、償還は確実視してもよいだろう、と判断します。

投資判断は買い推奨です。社債投資家の皆さん、久しぶりに胃の痛い思いをしませんか。shasaiwatchも既に参戦しました。

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