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SBIソーシャルレンディングがまたしても不動産事業者ローンファンドを募集中



SBIソーシャルレンディングが香ばしいファンドを募集し始めました。その名も「SBISL不動産担保ローン事業者ファンド」です。同種のファンドはかつてここでも紹介したことがあり、基本的に同じものなのですが、よくよく調べると実に薫り高いファンドであることが分かったため、記事を書きました。

まず何が香ばしいって、商品概要のURLに「reit」なんて入れちゃってるところ。この商品のどこがReal Estate Investment Trustなんでしょう。CLO(Collateralized Loan Obligation、貸出債権担保証券)と言った方が適切だと思うわけですが、誰かチェックしなかったんでしょうか。まさか本気でリートだと思ってるんでしょうか。

さらに、Q&Aで「借り手の募集はどうやって?」という質問に対し、「ホームページ上等で」と回答しているにも関わらず、サイトを見ても(借り手側のサイトにも)募集しているところが見当たらなかったという点も挙げなければなりません。借り手が見つからなければ無利子かつ自動でロールオーバーされるという仕組みを導入しており、親密企業に資金が流出してしまうという事態はなさそうですが、リスクの観点から見て、募集開始時点で今回の借り手を公開するぐらいのことはしてもいいんじゃないでしょうか。それがダメならせめてTDBの評点ぐらいは。

今回のファンドの仕組みは、サービスの特徴のトップに「不動産担保ローン事業者向けに債権及び不動産を担保とした貸付け事業を行うことを目的」としていることからも分かるように、不動産を担保に融資する企業(おそらくマチ金)に対してSBIソーシャルレンディングが融資を行い、それを証券化するというものです。つまり、今回のファンドのリスクとしてまず第一に「融資先であるマチ金が倒産するリスク」があります。以後、不動産担保ローン事業者と書くのが面倒なのでマチ金と書きます。

さて、第一のリスクであるマチ金の倒産リスクを低減するため、SBISLはマチ金に対し、「貸出債権への質権設定」を行いイザという時にはマチ金の顧客から直接回収することを可能にしており、さらにマチ金が顧客からもらっている担保の不動産の抵当権に質権設定の付記登記までしています。

これは我々投資家にとってはプラスの内容で、イザという時の回収力を上げるのみならず、かつて日本振興銀行を倒産に追い込んだ貸出債権の多重譲渡リスクもなくなります。

しかし、第二のリスクとして質権を実行しても回収しそこねるリスクがあります。そもそもマチ金の不動産担保融資が原債権です。担保には銀行筋が先に担保設定しているケースが多々あり、担保を競売しても銀行筋に先に持っていかれて満足な回収が出来ないことも多いでしょう。この辺の事情は、不動産担保ローン事業者(笑)を描いたマンガ、ナニワ金融道に分かりやすく描かれています。

そういうリスクを踏まえた上で目標利回り3%ってどうなのとなると、正直そこまでオイシイ案件とも思えません(キャッシュバックは考慮に入れないものとして)。ミュージックセキュリティーズだと、ミュージシャンのパトロン気分という損失が出た時の言い訳が用意されているわけですが、SBISL不動産担保ローン事業者ファンドにはそういうものがあるんでしょうか。マチ金の金主気分なんでしょうか。金畑社長や灰原君を応援したい人のためのものなのでしょうか。

SBIソーシャルレンディングがこの手の企業の中ではかなり頑張っている方で応援したいのですが、透明性が限られた中でこの条件では見送りです。次回に期待。せめてCLOをREITと言わないようにしてほしいものです。


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ASAX

アサックスという一部上場している不動産担保ローン会社があるけど、これも街金みたいなやくざなのでしょうか?
アクシュにこんな↓ファンドが出ていました。
反社会的な勢力に加担は絶対にしたくないです。https://www.aqush.jp/

阪神 | URL | 2012-11-22(Thu)07:08 [編集]


バッドニュースアレン

無記名債さん | URL | 2012-11-21(Wed)15:56 [編集]