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マイクロファイナンスと呼ばず、頼母子講でいいんじゃないか

何かいい投資案件はないものかと思ってミュージックセキュリティーズを見ていたところ、ベトナムマイクロファイナンスファンドの募集がなされていることが分かりました。仕組みや配当額を見てみましたが、手数料が異常に高く残念なことになっており、しかも事実上ベトナムドンに投資するため為替リスクも発生します。もっとも、個人投資家がベトナムドンに投資することそのものが現状、結構難しいのでその意味ではレア感はありますが。

しかし思うのですがこのマイクロファイナンス、わざわざマイクロファイナンスと銘打つ必要はあるのでしょうか?そして、外部から資金調達を行う必要はあるのでしょうか?

そもそも、マイクロファイナンスの趣旨とは、金融にアクセスできない人に金融サービスをというのが最初の趣旨でした。そして、グラミン銀行はそれを実行し、ノーベル平和賞を受賞しました。

グラミン銀行には様々な批判がありますが、貧困地域においてトイチやカラス金に類似するような超高金利の金融を駆逐し、まともな金利(年率で表示できるような金利)で金融サービスを提供したという実績は賞賛されて然るべきです。

しかし、この成功を受けて意識の高い(笑)人たちが次々とマイクロファイナンスと名乗る金融を始めました。しかし、世界的になったという話を聞きません。一本足打法や振り子打法を真似しても王やイチローにはなれないように、iPHONEの真似をしてもアップルにはなれないように、この人たちもやがて消えていく運命にあるのでしょう。

shasaiwatchは、金融サービスにアクセスできない人たちのための金融としては、頼母子講が一番だと考えています。今や日本では非常にマイナーな言葉になりましたが、現代日本にも存在する金融のスタイルです。

頼母子講とは、仲間内で毎月資金を集め、「親」と呼ばれる取りまとめ役がその資金を管理し、毎月集まった資金を何らかの方法で仲間に還元していくというものです。

例えば、12人が毎月1万円を親に積み立て、毎月抽選で12万円を参加者のうち1人に渡す、抽選にあたった人は以後、抽選に当たることはないというものです。仲間内での信頼関係が積み立てを崩壊させないという仕組みで、開かれた近代社会ではなかなか通用しない仕組みですが、近代以前が残る社会ではまだまだ有効で、拡張も容易です。

この金融のメリットは、1万円では何となく使ってしまう人でも12万円というまとまった資金があれば有効活用できるという点です。商売のちょっとした投資に使ったり、家電製品を買って生活を改善したりといったことが、特に貧困地域であればあるほどしやすいのです。

日本では、沖縄県が最も広く行われており、「模合(もあい)」と呼ばれ県民の過半数が参加していると言われています。また、福島県や岐阜県でも存在が確認されており、「無尽」と呼ばれることもあります。「無尽」は戦前の日本で急成長し、現在の信用金庫や信用組合、第二地銀の母体となっています。

先ほど拡張と言いましたが、例えば資金集めの段階で、「親」が資金を提供する代わりに参加者が労働力を提供するという拡張が実在します。また、米などの現物を現金の代わりに積み立てるケース、役務の提供を以って積み立てとするケースもあります。

拡張は資金集めだけではなく、資金の分配にも使えます。資金の分配を抽選ではなく入札とし、差額を利益とするケース(親が利益を取ることもあれば、参加者に分配することもあります)、希望者に集めた資金を貸し付け、利息を取るケース(これが実は一番多い)、資金の代わりに現物を提供するケース(親が企業である時)、さらにはこれらを組み合わせたものなどがあり、やり方は多様です。

頼母子講は、世界中に似たようなシステムは名前は違えど存在しており、韓国では「契」、台湾では「互助会」、中国では「標会」、カンボジアでは「トンティン」、メキシコでは「タンダ」などがあります。バンク・オブ・アメリカも19世紀の創業時は頼母子講に近いシステムを取っていたとも言われており、名前は調べられませんでしたが、カメルーンにも同様の仕組みがあるらしいです。

shasaiwatchの推測では、短期金利が非常に高い(年率100%以上?)ところでは頼母子講が発達します。日本ではもはや違法な金利水準ですが、金利は法律で決まるのではなく、リスクとインフレ率で決まるのです。

話がずいぶん広がりましたが、金融サービスにアクセスできない人たちとは、金融サービス側から見てリスクが高すぎる人たちのことであり、こうした人たちに金融サービスを提供するには、頼母子講が最も有効です。グラミン銀行も頼母子講に似たシステムを採用しているとも聞いています。

マイクロファイナンスに進出することを考えるならば、頼母子講をベースとしたビジネスモデルを考える必要があるでしょう。そこに必要なのは慈善ではなく互助の考え方、そして前近代社会への理解です。日本でも西洋でも、ある日突然近代社会が成立したのではなく、ゆっくりと時間をかけて成立し、今でも前近代は社会の中に厳然と存在している。そうした長期の歴史観を持って進出することが、成功のポイントとなるでしょう。
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コメント


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サミー ソーサ

カぁ~ カぁ~

惨めな お人ね
 
 オ~ホホホ

無記名債さん | URL | 2013-09-23(Mon)12:41 [編集]


そのさー しらけ鳥ってやつなんでいちいち書くかねー ドンだけ惨めな生活してるんだい

ruru | URL | 2013-09-23(Mon)11:15 [編集]


漫画で見たわ、無尽。

無記名債さん | URL | 2013-09-23(Mon)00:48 [編集]


しらけ鳥
飛んでいる
南の空へ

惨め惨め~

白けちゃって
白けちゃった

無記名債さん | URL | 2013-09-22(Sun)13:32 [編集]


記事UP乙です。

無記名債さん | URL | 2013-09-22(Sun)13:22 [編集]


山梨県では若い人にも無尽が生きてますよ。
全近代社会なんですかね。

無記名債さん | URL | 2013-09-22(Sun)11:45 [編集]