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みずほ銀行の個人向け社債(劣後債)の利率決定2.67%

みずほ銀行が平成20年12月11日から22日まで募集する個人向け社債(劣後特約付)の利率が決定しました。
2.67%です。期間は8年。3年経過後はみずほ銀行の判断で繰り上げ償還が可能な社債です。
ソースはロイター

シティ24回債の表面利率である2.66%をわずかながら上回る発行です。当初予定されていた利率の中値を若干下回る利率に決定しており、個人投資家の評判も上々のようです。

いまいち理解されていない人も多いので、そもそも、劣後債とは何かについて説明します。

今回のみずほの劣後債を例に取りますが、もしもみずほ銀行が倒産した場合、通常は債権者で平等にみずほ銀行の財産を分配するのですが、劣後債の場合は他の債権者(預金者やみずほ銀行の出入りの業者や劣後債でない社債権者)に優先して分配し、余りが出たら劣後債の債権者に分配されるというものです。

そう言われると劣後債というのはもしもみずほ銀行が潰れたら全く返済されないんじゃないかという不安に駆られますが、劣後債権者の後ろにはさらに優先株主、普通株主がいて配分を待っています。預金や普通社債に比べたら倒産した時に紙くずになる可能性は高いものの、株よりはマシという代物です。その分金利は高いです。

みずほ銀行がなぜこんなものを発行するかといえば、劣後債は、自己資本とみなしていいというルールがあるからです。

銀行や証券会社は金融システムの健全性を担保するため、一定の自己資本比率を維持することを義務付けられています。自己資本を増やすには、株式を発行するというのが一番手っ取り早いのですが、株式を発行すると既存株主の持ち分が薄まるので反発を買いやすく、1株あたり純資産が減るので株価が下がります。

こうした問題を回避するために発行を認められているのが劣後債です。

銀行や証券会社を規制する法律などで、劣後債は「償還期限の5年前までは全額自己資本とみなしていい」と定められており、一方で社債なので記述の既存株主の反発もかわせるという、金融機関にとっては一石二鳥の金融商品なのです。ただし、先ほども言いましたがその分金利は高いです。

2chなどで「みずほの社債は3年で繰り上げ償還される」と言われているのは、償還期限から5年を切った場合、全額を自己資本とみなせなくなるので、劣後債のメリットがなくなるのですね。そうなれば、わざわざ高い金利を払うメリットはないので、繰り上げ償還してしまうというわけです。実際、三菱東京UFJ銀行をはじめ過去に劣後債を発行した金融機関はまず間違いなく3年で繰り上げ償還してきました。

じゃあ、必ず3年で繰り上げ償還してくるかというと、そうとも限らないのが悩ましいところです。3年後、みずほ銀行の調達金利が市中金利の上昇やみずほ銀行の信用低下などで2.67%を超えていた場合、2.67%の普通社債を発行しているのだと思えば繰り上げ償還しない方がみずほ銀行にとって得なので、償還してこないというわけです。

今の日本経済の情勢を見る限り、3年後に市中金利が2.67%を超えるというのはちょっと考えにくい事態ですが、何が起きるか分からないということを我々はサブプライム問題で思い知らされたはずです。

さあ、ここから先は投資家であるあなたの判断ですよ。人気が予想される社債です。時間はさほど残されていない。十分お悩みください。
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コメント


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No title

予定金額は500億だったと思うけど、枠が増えたみたいですね。需要が多かったと言うことでしょうか。税引き後でも2%くらいあるので、5年くらい寝かしたいなぁと思うのですが、そうも行かないようですね。発売されなかったシティの25回のサムライ債が惜しいです。確か、3.2%くらいだったと思うんですけどね…。

quarter | URL | 2008-12-11(Thu)01:10 [編集]