ソースはEDINET
発行要項
償還期限:8年(3年経過後に繰上償還の可能性あり)
金利条件:1.65%~2.65%(10月8日条件決定)
発行総額:未定
社債額面:200万円
募集期間:平成21年10月9日~平成21年10月22日
格付け:A
みずほの劣後債です。みずほももう何度目でしょう?今回はまだ発行金額が未定です。慎重にマーケティングを行っているのかもしれません。いよいよ今年最後の個人向け社債シーズンの到来という気がします。
劣後債がどういうものかについては過去に記事にしていますので、今回、初めて社債を買うという方、あるいは社債は買ったことがあるけれども劣後債は初めてという方は読んでいただければと思います。
記事1 記事2
shasaiwatchの投資判断は買い非推奨です。今日、鳩山首相が亀井静香の提唱するモラトリアムに対し否定的な見解を示しましたが、万が一モラトリアムが実施された時のことを考えると、完全に返済猶予制度の可能性が消えるまでは到底買える社債ではありません。
もしもモラトリアムが実施されると、メガバンクといえども自己資本比率が急低下します。これを埋めるためには途方もない金額の増資が必要です。みずほ銀行の場合は、貸出金が37兆円あり、そのうち半分程度が中小企業向けと推定されます。このうちモラトリアムの実施により引当金を積むべき額は合理的に推測することは困難ですが、これ以外にもモラトリアムによって影響を受けそうな資産として買入金銭債権が2兆円、繰延税金資産が3000億円あり、shasaiwatchは全部合わせて1.5~3兆円程度の自己資本の毀損が生じるのではないかと踏んでいます。他のメガバンクや地方銀行でも同じような事態が生じることを考えると、銀行業界が受ける被害は20兆円規模となり、増資や劣後債調達でこの穴を埋めることは出来ないと思います。残りは公的資金の投入となるわけですが、果たしてその時、預金者は保護されたとしても劣後債ホルダーが詰め腹を切らされないと誰が言えるでしょう?
間近にそういう危険があるにも関わらず、わざわざ買いに行く社債ではないです。これはみずほに限らず、三菱UFJでも三井住友でも同じことです。亀井のバカ発言の件が片付くまでは銀行の社債に近づくべきではありません。モラトリアムが実施されないということが確実になれば、また投資判断も変わるでしょう。
後日補記
金利条件決定しました。詳細はこちら
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