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銀行が国有化されたら劣後債はどうなるの?

この記事を書いている現在、メガバンクが劣後債を3行合計6800億円も発行するということが話題になっています。しかし、昨今の金融危機を見る限り、メガバンクが国有化され、その結果劣後債が紙屑になるのではないかという懸念を持っている人が多いようです。今回は銀行が国有化された場合に劣後債がどうなるのかについて書きたいと思います。

まず、劣後債が何かについては第3回「劣後債って何?」を読んでください。その上で、破綻処理(つまり劣後事由の発生)を回避しながら銀行が国有化された場合の取扱いを考えます。

まず、最悪のケースを想定します。「第二会社方式」と呼ばれる方法で事業を丸ごと別会社に移し、旧会社は清算するというケースです。アイスランド政府がカウプシング銀行救済の際に取った方法で、債権者はなすすべがありません。極めて緊急に銀行救済が必要な場合に使われるでしょう。事業譲渡の場合、一定の負債を引き継ぐのが通常ですが、劣後債なぞ引き継ぐ訳もなく、それどころかカウプシング銀行のケースではより上位の普通社債までもが引き継がれずデフォルトしました。

次に最悪なのが「債務免除」です。銀行が国有化された場合、株主や優先出資証券の所有者は株主責任を取らされ大幅な減資・持ち分カットを受けさせられる可能性が高いです。しかし、それでは足りない場合、国は債権者の債権をカットして自己資本を増強します。その場合真っ先に債務免除を要求されるのが劣後債の債権者でしょう。銀行が債務免除を要求するというのは相当のケースですが、その場合には劣後債の債権者のみならず、一般債権者も債権カットを要求されるでしょう。

あと考え付くといえば、「DES(デット・エクイティ・スワップ)」です。負債を資本と置き換えるもので、新株を発行し債権者に渡します。企業は借金から解放され、債権者は不服ながらも将来株価が上昇した場合には利益を得ることができます。もっとも、社債額面どおりの株式を受け取れるとか限りませんし、たとえ額面通りだったとしても換金したい人が殺到するわ株主の権利が希薄化するわで株価が大幅に下落するのが通常です。下手すると上場廃止になっている可能性もあります。ここまで書いていて気がついたのですが、今回劣後債を発行するメガバンクは全部持株会社上場であって単体での上場はしてないですね。

他に考えられるものといえば「返済繰延べ」「金利減免」あたりでしょうか。いずれにしても、経営不安の企業に投資するというのはそういうリスクを持っているものです。特に劣後債などという流動性が低く資本性が強い商品に投資する際はこの企業は大丈夫だという確信を持ってから購入することをお勧めします。

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| | 2013-09-21(Sat)10:58 [編集]


No title

虎の子をシティに投資しました。いつも貴重な情報をありがとうございます。シティが国有化された場合の24回債はどうなるのでしょうか。お教え下さい。

団塊男 | URL | 2009-02-21(Sat)18:23 [編集]


No title

 たいへん詳しい説明、ありがとうございます。とても勉強になりました。

わか | URL | 2009-02-21(Sat)17:11 [編集]