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劣後債・劣後特約って何?

最近、劣後債・劣後特約付き社債が多く発行され、個人向けにも販売されるようになりました。

劣後債とは劣後特約のついた社債のことです。劣後特約とは通常の社債に付けられた特約条項のことです。

特約条項の内容は通常、劣後債を発行した企業が倒産した場合、劣後特約のついた社債の返済は一般債権者への支払いが全て完了した後に行う(要は後回し)という内容です。

会社が倒産した時は、普通はその会社の財産を換金して債権者で平等に分配します。しかし劣後債を発行している会社が倒産した場合、その会社の仕入業者への支払いや、その会社の普通の社債を持っている人や、銀行であれば預金者の預金や、従業員の賃金や、未払いの税金や経費などを全て支払った後、余りが出れば劣後債を持っている人に配分するという非常に不平等な分配の仕方をするのです。もちろん、劣後債を持っている人の方が不利です。普通の社債に比べ財産の分配を受けられる可能性が低くなります。

なぜこういう特約条項を付けるかというと、劣後債は負債だけれども会社の自己資本とみなしていいという会計上のルールがあるためです。劣後債を会社の自己資本とみなすことが出来れば自己資本比率が上がり、経営が安定します。

また金融業の場合は法律で一定以上の自己資本比率の維持を義務付けられている業態(銀行・証券会社など)があります。赤字が出そうになって緊急に自己資本を増強したい場合に劣後債を発行すれば、スピーディに自己資本の増強が出来るというメリットが発行側にはあります。

発行側にメリットがあり、倒産した時に財産の分配が受けにくい社債なので、劣後債は普通の社債よりも金利が格段に高いケースが多いです。金融機関が発行するケースが多いですね。

金融機関が発行する劣後債は「早期償還条項」がついているケースが多いです。残存期間が5年以下になったら社債を繰上償還してもいいという条項です。これは、会計上のルールで「劣後債といえども残存期間が5年を切ったら全額自己資本とはみなせない」というものがあるからです。自己資本増強のつもりで発行したのに目的が果たせなくなるわけで発行した意味がなくなるんですね。だったら残りの期間高い金利払うんなら繰上償還するわというわけで、ほとんどの場合、残存期間が5年を切ったら(期間8年の社債であれば3年経過後)すぐに繰上償還されます。しかし、その時にその企業の経営が悪化して繰上償還するだけの余裕がなかったり、世間の金利が上がっていてそのまま返済しない方が有利な場合には繰上償還されないので注意が必要です。

通常の個人向け社債よりも利率のいい個人向け劣後債ですが、きっちり理解して買わないと痛い目に遭う場合があります。

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