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東洋経済「野口悠紀雄の「経済危機後の大転換――ニッポンの選択」を読んだ

東洋経済のサイトで連載されている「野口悠紀雄の「経済危機後の大転換――ニッポンの選択」を読みました。大変面白かったのでお勧めします。

まとめると、日本は低賃金労働によって先進国に対しコスト面で優位に立ったことで高度成長を達成した。しかし、台湾や韓国そして中国や東南アジア諸国がそれに続いて低賃金労働によってキャッチアップしてきたこと、成長により賃金が上昇したこと、経常黒字の結果円高となったことなどから日本のコスト優位性が失われ、不況になったということだそうです。

これに対し、同じように日本にキャッチアップされたアメリカやEUが製造業依存からの脱却を図ったのに対し、日本は為替介入によって人為的に円安を作り出し、製造業依存をやめなかったため、産業構造の転換が遅れ、介入の反動で金融危機時に急激な円高に見舞われその製造業さえも窮地に追い込まれた。産業構造の転換を行わなかった結果、新興国とコスト競争をする羽目になり、賃金が下がった。これが「実感なき経済成長」の中身だそうです。

長期間の経済指標や統計を用いて分析をしており、中長期的に日本はどうあるべきかを考えるには非常によい連載だと思います。野口説に立てば、為替介入をせず、金融や医療・介護などの新産業を育成する、海外に投資して配当で食う、先端技術の開発をして超高付加価値製品で稼ぐなどといったやり方が今後の日本のあるべき姿です。いかにもその通りです。今日、日本政府は円安に誘導しようとして見事失敗しましたが、そんなことをやっている場合ではないということです。

ですが、具体的に行動するとなると野口悠紀雄も言っていますが、政治的な問題が発生します。目の前の選挙や目の前の政治を無視して経済政策は進められません。結局、既存の産業のタスケテクレ、タスケテクレという声を聞けば政府は動かざるを得ませんし、実際問題、こうしたことをやるとしてどうすれば実現できるのでしょう?そのたびに壁にぶつかります。

まあ結局野口悠紀雄が「金融中心になった、製造業依存から脱却した」と賛美するアメリカでさえ、GMに公的資金を投入する羽目になったわけで、日本もJALのみならず、日産や日立に資本をぶち込むところまで行くのでしょう。そうなることが不可避だとしても、せめてその前に新産業だけは作り上げておきたいものです。
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コメント


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No title

結局、今回の円高も含めて、馬鹿の一つ覚えのように為替介入を要求する経済界も、日本経済長期低迷の一因ということだねぇ

Q | URL | 2010-09-05(Sun)22:07 [編集]